VILLAGE GREEN

男子大学生が‘‘ほぼ’’毎日書いているブログ

花束と陰りと

昔から暗いところが好きだった。木陰とか押し入れの中とか。日暮れても明りをつけずに本を読んでいたら、父が呆れて「目が悪くなるぞ」と言って立ち上がる、ということが度々あった。正直、薄暗いところで読んでいる方が落ち着けるのだけど。そういうじめじ…

Deadline

窓に結露が粒々と浮かんでいるのに気づいて外に出ると、ひやっとする空気が顔を撫でた。空もなんだか、透き通って見える。未だに日差しにはうんざりする温もりがあったけれど、秋から冬へと移行しているんだということは分かった。 今日は授業の課題をしてい…

さすらい

過去の記事でも書いたことだけど、一人で暮らしてみるまで自分が炊事洗濯などができるとは思っていなかった。うーん、完璧にこなせているかは置いといて、一人暮らしという環境にいることが結構重要な気がしている。だって、何もしないと困るのは自分自身だ…

終わりなき旅

もやもやとした何かが鬱陶しいので、文字にして晴らそうと思う。駄文で申し訳ないし、ただ書きたいだけなので、ご容赦いただきたい。 知れば知るほど、知らないことが増えていく。分かればわかるほど、分からないことが増えていく。いつまでも夜が終わらない…

卒論の手厳しさについて~中間発表会に参加して~

四年生の卒論中間発表会というのに初めて参加した。他のゼミとの合同で、二十人ぐらいの数が(日曜日にもかかわらず)大学に駆り出されていた。僕は隅っこの席で、ときどき同じゼミの女の子と軽いお喋りをしながらも、四年生の発表以外の時間はほとんど本を…

キリンジと曇天

午後になっても、物憂げな曇り空は変わらなかった。雨が降りそうで降らない、あいまいな天候。授業が早く終わったので、僕は服を買いに出かけることにした。ふと再生したキリンジの「雨は毛布のように」が心地よくって、今日はずっとキリンジのベストを聴い…

空のことを考えよう

大学の新学期が始まった。無数の自転車が校内のそこかしこに止められ、その数だけ学生が歩いていたりじっとスマホの画面を眺めていたりしている。最悪なのはお昼時だ。食堂に並ぶ大蛇のような列とコンビニへと押し寄せる勢いで、一気に胃が痛くなりそうにな…

変わってるふりをしている

『カウボーイ・ビバップ』というアニメを観ている。98年から放送されていた作品で、山寺宏一さんや石塚運昇さん、林原めぐみさんなどすごい声優さんばかり出ている。何より、物語が渋くてダンディーで、痺れそうになる。カウボーイのお話なのにSFアニメだと…

プール

ふと思い出す人がいる。突然、風がシャツを揺らすようにふっとその人の顔や会話が現れるときがある。今日、何気なくツイッターを見ていたらそれが起こった。あ、あの人どうしてるんだろう、と。でも名前を打ち込んだって同じ名前の人がたくさんいて、どれが…

恋する人がいたら

夕方に外へ出るのはあまりないのだけど、今日はなんだかぶらぶらと出かけたくなってしまった。蜘蛛の糸が少し絡んだ自転車に乗って(蜘蛛の糸って除けるの億劫だし、気持ち悪いんだよねえ)、本屋さんへと漕いでいった。西の空はまだ明るく、雲には夕焼けの…

水槽

今朝からしとしとと雨が降っている。夏の名残りを感じさせていた最近の風とは違って、ずいぶん秋めいた、涼しい風が吹いていた。このあいだ新しく買ったジャケットがちょうどいい。牡丹色の傘をさして歩いた。イヤホンからはユーミンの音楽が流れている。 ま…

ふくろう通信 その二

r46abfcfd77x7me05se181.hatenablog.com 以前の記事で紹介した、松任谷由実さんのことについて、もう一度書きたいなと思った。ここ数日、ユーミンの音楽ばかり聴いている。『MISSLIM』や『COBALT HOUR』なんかを繰り返しリピートして。でも改めてアルバムや…

積み木

いろいろな言論が繰り返されていて、それを飽きるぐらい聞いているうちに「本当に話し合わなければならないことなんだろうか」という問いに行きついた。あまりにも自明なことを誰かがややこしい言い方でほじくり返している。言葉にしなくても大事だと分かる…

エスケープ

生まれつきの乱視で、しかも近眼である。遠くのものはぼんやりと映るし、目の力を抜くと景色が割れてくる。だから部屋に黒く小さな生き物が現れたときも、最初はゴキブリかと思った。面倒だなあという思いでいっぱいになる。しかし眼鏡をかけてすぐにわかっ…

ふくろう通信 その一

最近聴いている音楽をどばーっと紹介しようと思う。今日は雨が降っていたので、特にすることもなく音楽を漁ってばかりいた。ここ最近気に入っているのは、ミツメというバンドだ。最初に良いなあと思ったのは、セダンという曲だ。インディーロックっぽい感じ…

いい子じゃない子たちの物語

ここ最近、ちびまる子ちゃんばかり見ている。それも、けっこう昔のものを。さくらさんが亡くなった感傷からつい見ているのかなあ。現在放送されているアニメの絵のタッチも可愛いけれど、昔のタッチもまた素敵だ。色の質感とか、線や動きの感じとか。そして…

恐怖はかんたん

ミスタードーナツでコーヒを啜りながら、僕は考えた。指はジョージ・オーウェルの『一九八四年』を捲っている。...恐怖とはなんだろう。恐怖について考え始めて一番最初に思い浮かんだのは、子育てのことだ。「食べ物を残したらもったいないお化けが出るよ」…

田舎の生活

村上春樹さんが孤独の比喩として使われていた「井戸」というのが、妙にしっくりきている。深い深い井戸の底で静かに生活しているイメージが、絵になる。ときどきそこからは人々の温かい声が聞こえてきて、胸のあたりがずきずきと痛むのを感じる。でもその痛…

くせのうた

子供の頃から、爪を噛むくせが治らない。母親に「友達にばかにされるよ」と非難されても、どうしたって治らなかった。今だって。考え事をしてるとき、孤独なとき、僕の爪はあまり褒められたものではない。爪を噛むという行為は、ある種の自傷行為らしい。そ…

さよなら夏の日

雨が降りそうだった。でも、降らないようにも思えた。かすかな希望を信じて、僕は外に出た。秋の気配はあるけどまだ湿気が鬱陶しく、胴の部分にしがみついてくるような感覚があった。一応、家から傘を持ってきた。 図書館は歩いて10分ほどの距離だけど、身体…

だらだら坂

静かな空気の中に、小さなガラス片が混じっているような本。本棚から懐かしげに手に取ったのは、向田邦子さんの『思い出トランプ』だ。200ページに13編の物語が収められている。一つ一つが短いため、あっという間に読み終えられる。15分のドラマを見ている感…

フェルマータ

耳の奥で、男性と女性が中国語で話し続けている。ラジオの周波数が合っていないのか、時折それは恐ろしいくらい不安定になり、悪い夢でもみている気分になる。それでも耳を離せないのは、ちょっとした孤独感が心地いいからだろうか。たった一人で中国を訪れ…

ロックの地平線

僕の洋楽体験はビートルズが最初だった。彼らの音楽はスタンダードすぎてテレビで流れまくっていたし、音楽の教科書にさえ載っていた。そのほか、村上春樹のエッセイにもたびたび登場していたから、もともと興味はあった。 中学二年のとき、クラスメイトにビ…

キッズ・アー・オールライト

僕の実家(マンション)は、窓から大きな山が見えていた。春には紅をさし、夏には青々と輝き、秋には赤く燃え、冬には淋しい姿を見せる。両親がこの部屋を選んだのも、この景色を気に入ったのが理由の一つらしい。僕もこの窓からの景色が好きで、日が沈むの…

独歩

夏休みだからといって、何かしたような気がしない。枕に頭をのせ、布に絡まりながらグウグウと眠っていた。三年寝太郎の気分だ。親はいささか心配した。これだけ怠けていて、大学では大丈夫なのだろうか…と。まあなんとかなっていたし、それに疲れたからその…

贅沢な余韻、美しさ

夜遅く、親が寝静まった暗い部屋で、僕は本を読んでいた。iPhoneのライトを巧みに使って、村上春樹の『スプートニクの恋人』を読んでいた。仰向けになり、腕を上げて本を持っていたので、すぐに二の腕あたりが痛んでいたけど、気にしなかった。天気予報やニ…

謎ときはつづいてく

夏の季節の幾らか、NHKラジオの「夏休み子ども科学電話相談」を聞いた。ある時は大学の図書館でアプリを活用して、またある時は家でリラックスしながら。たぶんこの番組は、いろんな「なんで?」を持った子どもたちのために作られているんだろうけど、義務教…

瑞々しさの果てへ

予報では午後から雨らしい。そのためか、光が射していてもそれは控えめな温かさで、空の青さも淡い感じがした。朝早く、僕は父の自転車を借りて外へ出た。ハーフパンツだから、なんだか涼しい。平日だから町を歩く人の数は大したことはない。だから調子に乗…

季節がまた暮れるときに

近況報告という形で、スマートフォンでこれを書いています。実家に帰り、半分は楽しく、半分はヒマな生活を送っています。昨日、さくらももこさんが亡くなったと聞いて、ももこさんのエッセイ『たいのおかしら』を買い直しました。何しろ、もともと持ってい…

まとめ(3)

割の最近のものばかりですが、どれも個人的に好きなのでぜひ、ゆっくりと。 1.ばらばら 同じ人なんていないということ。 r46abfcfd77x7me05se181.hatenablog.com 2.夏への扉 雨の中で夏が来るのを待っていた日々。 r46abfcfd77x7me05se181.hatenablog.com …