NIGHT SCRAPS

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2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

怪電波

雨雲は町から青さを奪うだけじゃなくて、心の中からも元気がすうっと薄れてしまう。昨夜はなかなか眠れず、ずっと動画を見たりしていた。一度軋んだリズムはなかなか戻すのはむつかしくて、そうして心身の体調を崩したりしてしまった。でもコップに溜まった…

ぽこぽこと、思考する(5)

・「すあだの宗教」という動画を見ていて、なんとなくわかる部分があると思った。自分は文章を書いているけれど、それを見る二人の自分がいる。一人は文章をまじまじと見つめて「うんうん、ここいいねえ」と褒めちぎる自分、もう一人は遠くで足を組んで眺め…

ずっと眠っていたいんだ

コーネリアス(小山田圭吾)が、ジョニー・マーと一緒に写真に写っていた。 www.instagram.com どういう関係性だろうと一瞬考えてしまったけど、小山田さんは若い頃からザ・スミスのファンだった。スミスのファーストが出たときに、高校のクラスメイトの家に…

耽美なる

大人になると分かる世界がある。大学の講義で耽美派について学んだ。耽美派と言えば、永井荷風と谷崎潤一郎。大学生になりたての頃、本屋さんで谷崎の「刺青」を立ち読みしたのを思い出した。ほんの短い作品だけど、その強烈さは今でも覚えている。刺青師の…

傘の下の空気

日傘代わりに普通の傘をさして出かけたら、何とも言えない照れ臭さを味わった。女の子に人気の喫茶店で、男一人パンケーキを食べているような気分だった。この違和感はただ単に慣れていないからだと思うけれど、慣れるまで少し時間がかかりそうだ。 小沢健二…

ぼくの好きな音楽 Vol.3

リアム・ギャラガーが兄ノエルに「またオアシスやろうよ」というようなツイートをして数日経つけれど、フォロワーさんたちの反応がいろいろで面白かった。やってよー、という人と、ソロが聴きたいよー、という人の派閥。僕の意見としては、再結成したらした…

熱の中

今日は六時間ほど図書館にいて、ゼミのレポートを仕上げた。文献をいろいろ探りながら、3000字にまとまるようにパソコンで文字を打ち込んでいく。その間、疲れを紛らわすようにキリンジを聴いていた。さあ、終わった。気がつくと母からメッセージが届いてい…

ココニイルコト

夏祭りに一緒に行かないかと、同じゼミの女の子にラインで誘ってみた。数分後に返事が来た。私も行ってみたいけど、サークルのキャンプと重なって行けんかも。ああ、そうだよね。幾つかの言葉のキャッチボールを経て、会話は止まった。僕はスマートフォンを…

これでいいや

又吉直樹さんが昨年に近畿大学の卒業式で講演されている内容を見た。その中で興味深かったのが、養成所のときの話だ。入学式の時点では数百人いた若者が、夏には半分の人数に減っていった。又吉さんはその理由を「自分に対する期待が多すぎたんじゃないか」…

緑の揺れる髪

祝日は、大学の図書館も閉館している。それでも僕は暇を持て余して大学へ向かった。自転車を駐輪場に止め、そぞろ歩く。図書館の前にはいくつかテーブルがあって、男女が何人か座って雑談をしていた。僕は、日陰のベンチに座って、リュックサックから本を取…

愛でる

実家のお風呂は、タイル張りだった。僕がまだ保育園児ぐらいの幼いころ、でこぼこした模様の中からミッキーマウスや恐竜などの形を作り出す、いや探し出すことをしていた。子供心に、何でもないでこぼこから楽しさを見出したかったんだろう。一緒にお風呂に…

気持ちいい場所へ

羽を伸ばして、汗をかいたまま自転車を漕ぐ。本屋へ寄って柴田元幸さんが編集されている雑誌『MONKEY』を立ち読みして、また外へ出る。ときどきハンカチで肌を撫でながら、夏の空気を駆け抜けていった。疲労にまた疲労を上塗りするのは少し滑稽にも思えたけ…

夜のあむあむ

図書館の五階から町を見下ろしている。数えきれないくらいの建物があり、それには当たり前のように屋根がある。黒色に灰色、ザクロのような色をしたものまである。屋根の色にこだわる人はいるのだろうか。どうせ、こうやって上から見ないと分かりやしないの…

汗がダーッ

先週の金曜に中国語の講義が休講になったため、その補講が今日あった。しかも1限目。僕は朝が弱いから、目覚ましを止めた後もしばらく朦朧としている。夢から覚めたあとって、なんだか気持ちよくって、もう一度夢へと戻りたくなってしまう。危ない危ない。ご…

ぼくの好きな音楽 Vol.2

今日は、小沢健二さんのことを話そうと思う。最近、キリンジやオリジナル・ラブなどの音楽をよく好んで聴いている。でもそれはたぶん「小沢健二のことが好きだから」という理由が起因しているような気がしている。 小沢健二さんを知ったのは本当に最近のこと…

化粧直し

今、川上未映子さんが訳された樋口一葉の「たけくらべ」を読んでいる。とても不思議な気分になる。昔の情緒はもちろんあるのだけど、文体は現代風だからとても読みやすい。それはまるで、村上春樹が日本語訳をしたアメリカ小説を読んでいるのと同じ感じだ。…