いい感じに、放っておいてほしい

 今日はよく寝た。いや、寝すぎた。気が付くと午後四時だった。今日は眠れないに違いない。顔を洗い、服を着替え、近所のスーパーに行ってあれこれを買い込んだら夕暮れ時だった。クリーム色と茜色が入り混じってきれいだと思った。大学の自動販売機でいちご牛乳を買い、ベンチに座って飲んだらとってもいい気持ちになった。帰ってお風呂に浸かり、春菊と豚バラのパスタを作ってジンジャーエールを飲んだ。今、ゲーム実況を見ながらこれを書いている。すばらしい一日。

 今日は一人がとても心地いい。さびしい時もあるけど、こうして気ままに過ごせるものまたいい。だからかしらないけど、「一人じゃないよ」という言葉を他人に言われるのがあまり好きじゃない。自分で思う分には何も感じないけど、人から言われると「むっ」としてしまう。なんだろうこの感じ。

 例えば「大丈夫」という言葉も、人から言われると逆に「ああ、大丈夫じゃないんだ」と思ってしまう。だって、ほんとうに大丈夫で何ともない時、大丈夫なんて言う必要さえないじゃないですか。それと同じで、「一人じゃないから」って言われると、ああ僕は一人なんだなあと思ってしまう。あまのじゃくなのかもしれない。あと、もう少し言わせてもらうと、「一人じゃないよ」という言葉には「一人なんて嫌だよね。大丈夫、私たちは仲間だから」という思いが潜んでいる気がする。要は、一人であることは可哀そうなことだ、と思っているのではないか。しかし、「一人じゃないから」と言われる人も言う人もちゃんと一人一人でしかない。そして...(以下略)

 生活を大事にしている人を偉いなあと思うのは、そこに一人の人間として自立している姿を見るからだ。一人として自立できれば、相手に依存せずに付き合える気がする。そして、いい感じに放っておいてほしい。これは単なる僕のエゴだけど。ずうっと監視して「ここがだめ!こうしたほうがいいよ!」と言われるより、なんとなく放っておかれるのが好きだ。だからその代わり、僕もいい感じに放っておくから。スピッツの話になるけど、メンバーは草野さんに歌詞の意味を尋ねないらしい。あとユニコーンも、メンバーが作った曲に対して感想を言わないという。

 最後に紹介したいのは、宮崎駿高畑勲、二人の偉大な監督についてだ。この二人はジブリという会社ができる前から、アニメーションに携わってきた。。何十年もの付き合いなのに、いまだに二人はお互いを「さん付け」で呼び合うのだ。長い付き合いになると「お前」とか呼び捨てになるのが普通なのに、ちゃんと「さん付け」で呼び合う。いい関係性だなあと、心の底から思う。