春と一緒に

 雨が降った次の日の、雲一つない清らかな快晴が好きだ。ずいぶん空が高いなあと思って見上げたら、青い色ばかりがどこまでも続いている。自転車を漕いでみると、木々の隙間から日がさして、風が追い出されてくる。自然と気持ちいい気持ちになって、洗濯をするのも億劫じゃない。鼻歌も繰り出されるぐらいに。

 だけど今日は雨がぽつぽつと降り、空がどんより濁っていた。お昼過ぎに仄かな頭痛と一緒に目が覚めて、レンタルしていたCDを返却しなきゃいけないことに気づく。喉が渇いていたからとりあえずコップ一杯の水を飲んで、テレビをぼーっと眺める。冷蔵庫のなかが空だから、夕飯の用意も買ってこなきゃ。そういえばこの間傘が壊れたから、濡れてもいい恰好に着替える。跳ねまくった髪形を直すのが面倒で、帽子を被って出かける。

 やらなきゃいけないことが重なって鬱蒼としている今はどこか冬に似ている。雨が降る冬の日。レポートの文字数が埋まらなくて時計の針ばかり進む。お腹もぼんやり空く。気分は、ムーミンに出てくるスナフキンだ。ムーミン一家が冬眠している間、彼は一人旅に出かける。様々な困難も一人で乗り越えるし、食事の準備も自分で済ます。なんだかそういう時期にある気がする。誰かに頼ることが苦手だから全部自分でなんとかしようとする。自然としんどくなる。でも、確実に春は近い。

 塩のしょっぱさがスイカの甘さを引き立てるように、冬の寒さは春の温もりを抱き上げている。春になると空気まで変わるけれど、僕はそれを待っている。長いトンネルに入ってバスの車内が暗くなり、そこから外に出たときのまぶしい瞬間を。ムーミン村に帰ってきて、冬眠から目覚めたムーミン一家と再会したスナフキンの気持ちを。そうしたものが春と一緒に一斉にやってくるんだ。

 テスト勉強...しなきゃなあ。まだいいかなって思ってるけど、しなきゃなあ。とりあえずご飯作らないと...。スパゲティ...。なんでブログ書いてるんだろう...。書き上げるのに何時間かかったかなあ。...馬鹿だあ。

マカロニ

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