NIGHT SCRAPS

夜をつらつら書き連ねるブログ

機械

 家庭科の時間なんかで、昔の家電はこんな感じだったと写真付きで教えられる。洗濯板から洗濯機へ、テレビはモノクロからカラーへ。電話は公衆から個人のものになり、いろんな機能を内蔵するように。そういう変化を見るにつけ、未来のことをふと考える。今の不便さはそのうち改良され、無駄が短縮されるかもしれない。逆に新しい機械について本でも買って勉強しなきゃいけないかもしれない。

 技術が変革して、僕らの暮らしにまで影響を及ぼす。それは概ね便利で、さっき言ったように短い時間でなんでも済ましてくれる。じゃあ、そうやって削れた時間はどこに行ったんだろう?女性たちは家庭から外に出て働き始め、男は...多分家事を手伝うようになった。それくらい余裕がなくなったとも言えるけど。便利さで余った切れ端。どう使ってみよう。糊をつけ、「労働」に付け足してやりたいと思う人もいるはずだ。疲れても大丈夫。料理しなくても解凍すればいいから、と。

 ネットワークに繋がる手段がなかったころ、音楽雑誌で気になるアルバムを見つけたときは妄想力がよく働いた。アートワークとか曲名とか、ちょっと明かされた歌詞を拾い集めて音にした。今ではすぐ解決してしまう。謎は膨らまず、すぐに弾けて飛んでいく。調べて分かりっこないときだって妄想することが無くなった。ただ苛立って、まあいいやと諦めるだけ。そうして(ネットワークが与える)タダシイ知識だけが積もっていく。有難いけど。

 好きな人とふたり、部屋で過ごす時間。レコードをかけながら雑誌を捲ったり、ギターをつま弾いたり。TSUTAYAで借りた映画のDVDを見ながらポップコーンを食べたりしてもいい。ソファでうたた寝して、目覚めたときにはもう夕映えがきれいに見える。どこかへ歩いて行って晩餐を食べるのも、キッチンでいろいろ作るのもいい。そのあと一緒にお風呂に入って、夜を過ごす。朝になって、二人で汚したシャツやシーツを洗うんだ。まあぜんぶ僕の妄想だけど。別のもので代替できるちょっとした不便さも、なんだか気分のいいときは乗り気になってしまう。いろんな速度に逆らうみたいに。フロアでゆっくりとダンスを踊るみたいに。

夜を使いはたして feat. PUNPEE

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