NIGHT SCRAPS

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ぽこぽこと、思考する(15)

・休みの日に限って、何かしないといけないような気がしてくる。空っぽの頭にどんどんと液体が流れ込んでくるみたいに、変な義務感が支配する。いやだ。かと言ってむつかしい本を広げてみても、頭がスカスカなのだから入るものがない。ただぼんやりとゲームをしていたら、もう夕ご飯を食べる時間になっている。

・いつものように夜更かしして、もう限界だというタイミングで眠りに落ちる。スマホの目覚ましで設定していた時刻よりも早くに目覚めてしまって、あと少しと枕に沈む。そうすると起きるのは三時間後、正午近くだったりするのだ。生きている心地があんまりしてこない。車が濡れた車道を走る音がする。予報通り、雨らしい。カーテンを開けるのも億劫ではっきりは分からないけど。今日は祝日だから図書館も閉まっている。ベッドで過ごす春の日。猫みたいに身体を伸ばして欠伸してみる。彼らのようにのほほんと。

・そろそろとベッドから立ち上がり、カーテンをさっと開くと控えめな青空が顔を出している。洗濯するためにベランダに出ると、人肌ぐらいの温い風に乗って、雨上がりの匂いが伝わってきた。「何にもしないのもなあ」というきもちが途端によぎり、髪を洗って服を着替え、湿気の多い町を歩いた。久しぶりにポール・マッカートニーを聴きながら歩いた。のんびりとした空気が妙に苦しい。そろそろ桜の花が開く頃だろうか。ただぼうっと歩いていたから、お腹が空くばかりで、他には何もなかった。こんな風にして一日一日過ごしている。だあ。