NIGHT SCRAPS

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ぼくの好きな音楽 Vol.3

 リアム・ギャラガーが兄ノエルに「またオアシスやろうよ」というようなツイートをして数日経つけれど、フォロワーさんたちの反応がいろいろで面白かった。やってよー、という人と、ソロが聴きたいよー、という人の派閥。僕の意見としては、再結成したらしたで楽しいだろうし、今のままでも十分満足だ。ただノエルは「リアムとは一緒になれない」という理由でオアシスを抜けたわけだし、お互いソロでうまくいっているわけだから、そうすんなりと再結成には至らないだろうなと思った。仲直りはできるかもしれないけれど。

 それもあってか、オアシスを聴き返している。『The Masterplan』はやっぱり名盤だし、二枚目までの世界観(リアムの声やメロディなど)がオアシスをオアシスたらしめているなあと再確認した。どうしてこんなに引きこまれるんだろうと思案したんだけど、ノスタルジアを感じられるからだという結論に至った。ノエルの歌詞にはよく「どこかへ連れて行ってくれ」や「俺たちには時間がない」という言葉が出てくる。そうした言葉が、切ないメロディに乗せられるのだから、自然と淋しくなってくる。これは乱暴な音なのかそれとも美しいのか分からないけれど、人が普遍的に持っている哀愁に必ず響く気がする。

 好きな歌をだらだらと紹介していきたい。一曲目は「Rockin' Chair」だ。「Roll With It」のカップリングとして収録されている。フェードインから入って、リアムの切ない歌声とアコースティックギターの音が聞こえてくる。「俺はこの街を出るんだ」「一人でいることは辛いことだ」。ノエルがオアシス脱退後にこの曲を歌っているのを動画で見て、切なくなったのを覚えている。 

Rockin' Chair

Rockin' Chair

  • オアシス
  • ロック
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes

 二曲目は「Some Might Say」だ。『(What's the Story)Morning Gloly?』からのファーストシングルで、ノエルが「オアシスらしい曲」とインタビューで答えている。気持ちいいギターに、タンバリンの音。この頃のリアムの声は、たぶん敵がいなかったと思う。それくらい突き抜けているし、一方で物悲しい。ちなみに、このシングルのカップリングは「Talk Tonight」と「Acquiesce」、「Headshrinker」だ。恐ろしい。


Oasis - Some Might Say - Official Video

 最後は、「Falling Down」。(今のところ)ラストシングル。ノエルのヴォーカルで、曲調はサイケデリックだ。ぎりぎり壊れそうなくらいに美しいメロディに、ノエルの繊細な声が重なる。「オアシス」という大きな砦が崩れていくときの、胸を締め付ける何か。「ぶっ飛んじまうくらいの真夏の太陽」という歌詞が、今の季節にも相応しいかもしれない。

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