NIGHT SCRAPS

夜をつらつら書き連ねるブログ

夏への扉

 雨の音で目が覚めた。車が水たまりを跳ね上げていく音も聞こえてくる。まだ眠たいなあと思いながら重たい頭を動かすとすぐに、微かな雷鳴がした。窓辺で外を眺めていたら、光が瞬き、数秒経ってまた雷鳴が響く。こりゃ参ったなあ、今日学校あるのに...。朝ご飯を済ませ、髪を洗い、服を着替えると、テレビで天気予報を見た。そして雨が穏やかになってから、扉を開けて外へ出た。

 一学期の中間に差し掛かったので、いろいろと課題が多い。今週は中国語の授業が二回あって、その分テスト勉強しなければいけなかったのでつらかった。アメリカ文学論では、テキストを読んで筆記の試験を受ける。何十ページもある内容をきちんと理解しなければならず、面倒だった。どちらも無事終わり、四限目の授業に行こうとしたとき、すごい音がした。天空から砂利が降っているかのような、弾ける音。遠くから見ても雨だと認識できるほど大きな雨粒。びっくりしながら外を歩くと、水たまりを踏んでまた驚いてしまった。いや、どこも歩いても水を踏んでしまう。ふと、かなり水たまりがあって、靴下までぐしょりを濡れてテンションが下がった。しかも教室が5階にあって、そこまでぐしょぐしょのまま歩かなければならず、気が滅入った。教室は、窓側に座った。降る雨が見える。傘を忘れてきたのか、高い声を上げる人たちの声が聞こえてきた。たぶん早足で帰っているんだろう。

 雨の間、ずっと「ああ、夏が来るんだ」と思っていた。嵐のような天候の後には、きっと眩しい季節が待っている。つらいとき、例えば試験や課題が立て込んでいるときも、これらが終わったらあれをしようと考える。友達と電話をしたり、本屋さんへ向かったり。そんなことを思い浮かべていると、「よし、もうちょっとやってみるか」という気分になる。もちろん諦めて寝ちゃうときもあるけれど。

 授業が終わると雨は収まっていた。今日のご飯のために、スーパーへ向かう。30分ほどでお会計を済ませて外へ出ると、湿気のある暖かな空気が産毛に触れた。家までの帰り道、日がさしてきた。白く、強い日差し。でも雨は降っている。光に当たって、雨粒がきらめいた。なんだか嬉し泣きのようだなあと思った。笑っているんだけど涙がこぼれているみたいだ。とても美しく感じた。晴と雨が同居している。

 東京では梅雨明けしたとニュースで言っていた。もうすぐ汗ばんだ季節が始まるだろう。でも今はすごく楽しみだ。暑い暑いと言いながら帰ってきて、ぱぱっと服を脱ぎ、シャワーを浴びるのが好きだ。汗が洗い流されて、身体が冷やされる。今年の夏は何をしようか。そういえば平成最後の夏じゃないか。