NIGHT SCRAPS

夜をつらつら書き連ねるブログ

やさしさ

 「UNDERTALE」というゲームがある。ゲーム実況者の弟者さんの動画でこれを知った。どのようなゲームかざっくりと説明すると、「誰も殺さなくていいRPG」。普通、RPGなどは「現れてくる敵を次々と倒して先に進んでゆく」という流れになっている。でも「UNDERTALE」に出てくる敵たちは、攻撃に耐えながら彼らを逃がしてあげなければならない。殺してしまうと、その分だけ罪が重くなってしまうのだ。その点では、メタルギアシリーズとも重なってくるかもしれない。

 例えば、励ましてあげると逃がしてあげられるようになったり、ぼうきれを投げてなでなですると戦わなくて済んだりする。このゲームに出てくる敵たちは、やむを得ず戦っているような気がする。そのような「どうして戦っているのか」とか「何を考えているんだろう」というのを考えて、どう対処すればいいんだろうといろいろ試してみるのって、今までのゲームにはなかった部分だろう、でも一番現実的だ。

 なんでもバァーっと批判したり頭ごなしに否定しまうことって、たぶん誰にでもある。あと、「この良さが分からない人はどうかしてる」とかね。自分の世界にどっぷりつかってしまって、その外の世界を批判してしまう。うーん、何を例えに出そうかな。例えばファッション。あるカリスマが着た服がどっと流行って、トレンドが移り変わると、それに反する服を「ダサい」「時代遅れ」と判断してしまいがちだ。でもよく考えると、「服なんて着られればいい」と思う人や「この服にはこんな思い入れがあって...」という人が一定数いる。そういう人からすると「服はこれこれこうでないといけない」という意見はまったくどうでもいいものだし、その人たちの馬鹿にしたところでたぶん何も生まれない。「ただ批判する」というのは、「何も考えていない」ということの裏返しじゃないかなあ。

 「UNDERTALE」というゲームは、普通のRPGを好んでやっている人にとっては違和感ばかりかもしれない。「なんだよ、倒しちゃダメなのかよ」「ゲームって敵を倒すもんじゃないの?」とか。

 川上未映子さんの「きみは赤ちゃん」というエッセイを読んで印象的だった幾つかの一つが「無痛分娩」だった。僕の母も、「痛い思いをして産んだから云々...」とよく言う。だから(僕は子供を産めない身体だからわからないけれど)無痛分娩で出産したお母さんは結構後ろめたい思いをすることがあるんじゃないか。でも普通に考えて、痛くないほうが絶対いいですよね。「子供を産むのは痛みを伴うものだ」という、よく分からない常識が、いろいろ障害を引き起こしている。なんだかばかばかしいけど、実際それによって仕方なく自然分娩がいるのかもしれないと考えると、常識って誰のためにあるんだろうと思ってしまう。

 今、地球ドラマチックを見ています。ある家庭で、ママが五日間のバカンスに行くからパパが子供たちの家事や育児を代わりにすることに。その中でママは「子供たちがいるという常識」からいったん離れ、パパは子育てがどれくらい大変かということを思い知る。自分の常識をこなごなにして初めて他人にやさしくできるのかななんて考えたりします。

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