NIGHT SCRAPS

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素晴らしきブロマンス

 僕の好きな多くの作品には、「男同士の友情」が描かれている。ジブリ作品に関して言えば、『コクリコ坂から』の風間と水沼、『風立ちぬ』の堀越と本庄、あんまりピンとこないかもしれないけど、ツーマンセル(二人一組)のような関係性である。あと、小玉ユキさんの『坂道のアポロン』における西見と先太郎とかね。そしてこのような関係性はしばしば、物語内の男女の恋愛よりも目立つことがある。うん、わかる。『風立ちぬ』においては、一つの脚立に二人が乗って航空機の翼の部分を細かく見るシーンだったりベッドで眠る堀越を本庄がじっと見つめるシーンだったり、ブロマンスてんこ盛りだった。

 友情が恋愛よりもきらきらと光って見えるのは、なぜなんだろう。林修先生が「男女の恋愛は嫉妬や自己嫌悪が生じる可能性があるけど、BLはそうならない」という旨のことをおっしゃっていたけど、そういうものなのかな。

 僕はUKロックが好きなのだけど、彼らのブロマンスも見ていて楽しい。ビートルズのジョンとポール、ブラーのデーモンとグレアム、オアシスのリアムとノエル(他にもあると思いますが、無知であるため以上とさせていただきます)。Twitterのフォロワーさんにも、彼らにキュンキュンしている人が多い。僕は特にデーモンとグレアムの二人が好きなのだけど、どこが好きなのかというと、他のメンバー(アレックスとデイヴ)が不憫に思うほど、開けっ広げに仲良さげにするところだ。ライブでも肩を組んだりハグをしたりキスをしたり...。彼らは2003年に仲違いしてグレアムはブラーを一度抜けるのだけど、2008年に和解して、新作『The Magic Whip』を発表。相変わらず仲良さげな二人を見れたことは、往年のファンは嬉しかったろうなあ。

 Pixivでも、美しい友情が描かれた作品を探してしまう。素晴らしいなあと思ったのは暮さんの作品で、小説家とその担当さん、二人のおじさんのブロマンス(いや、恋愛?)を見ていると和むし癒される。どこがいいのかというと、二人とも仕事をしていること。そしてその仕事によって二人が知り合い、愛し合っていること。不器用なりに相手のことを想い、きちんとどきどきしていることだ。

 すごく説明しにくいけれど、二人が一つの目標に向かい懸命に努力しあい、時にはお互いを傷つけながら、それでもその目標に達したときには兄弟にも恋人にも例えようのない関係に戻る二人の姿が愛らしいのだ。だから仕事をしている大人たちは眩しいのかもしれない。美しき友情、素晴らしきブロマンス。Pixivに浸る日々はつづく。