NIGHT SCRAPS

夜をつらつら書き連ねるブログ

好き

 pixivというアプリをご存じだろうか。自分が描いたイラストや漫画を投稿したり、投稿された誰かの作品を眺めることができるサービスのことだ。僕は面白いアニメを見たり漫画を読んだときは、pixivで検索して、その二次創作を見たりしている。

 昔の自分ならそういった世界に少し引け目を感じていたと思う。友達とアニメイトなどに行ったとき、同人誌のコーナーはどうも苦手で、失礼な言い方をしてしまうと「オリジナルの人気に便乗しているだけじゃ...」と考えてしまっていた。その友達は割と二次創作が好きな人だったので、僕の言葉にはあんまり納得していないみたいだった。

 ある時、「ユーリ!!! on ICE」をまとめて見る機会があって(なんで見ようと思ったのかは全然覚えてない)、とにかくときめいた。なんて美しい友情なんだろう、と。僕が好きだったのはユーリとユリオの関係性だった。だけど、本編じゃあまり二人の絡みはない。僕はなんとなく(というか、必然的に)二次創作の沼に近づいていった。

 pixivにあるのは、ほとんどが妄想の世界だ。あの二人が実はこうなっていてね...だとか、私の好きなシチュエーションはね...だとか、たぶん作品を見て考えたのだろう、たくさんの妄想が形になっている。そしてそこには愛が詰まっている。これが他のネットワークと異なる部分だと思う。「あいつはつまらない」だとか「こいつはセンスない」とか、そういうのがほとんどない。みんなの「好き」を眺めていると、とても面白い。

 話は逸れるけど、僕にはずっと嫌いな野菜があった。茄子だ。なんかあのぐにゅぐにゅした感じが気持ち悪く、料理で出てきても除けたりしていた。しかし一人暮らしが始まってからは、その万能さにとても救われている。炒めたり、漬物にしたり、カレーに入れてみたり。昔嫌いに思っていたのは何だったんだろうと思うくらいだ。

 Twitterをやっていて、ある時フォロワーさんたちが音楽の好みの違いで激しく言い合っているのを見たが、悲しくなってしまった。端から見れば、ただの同族嫌悪なのだ。同じ「音楽」というフィールドで内戦をするなんて、ばかばかしい気がした。二次創作にもまあ「地雷」というのがあるけれど、pixiv自体は「好き」しかない。「好き」と「好き」が繋がってそこにコミュニティができているのも、本当に素晴らしいと思う。推しの絵師さんの作品がアップされるのを見るだけで、今日一日がちょっと跳ねて輝いてくれるのだ。